【科学的な適職~要約・書評~】好きを仕事にはウソ?意外な事実は判明!

困った人
困った人

・なかなか好きなことがみつからない

・今の仕事に不満ばかり

・仕事が原因で毎日楽しくない

 

この本を読めばこういった悩みが解決できます。

 

 

本書の内容

あなたを幸せにする仕事はどのようなものなのか?偉大な先人たちが磨き上げた知見を活かし、あなたの価値観やライフスタイルを組み込んだ自分だけの「適職の選び方」を具体的に学べる

 

 

給料の高い仕事をしたり、興味ある業界で仕事してもなぜか幸せじゃない。ぼくもそんな経験があります。本当に幸せな仕事を選ぶには「適職」を見つけるのが大事。この本で適職の選び方を学び「人生の後悔」を極限まで減らしましょう

 

仕事選びで陥りがちな幻想

スティーブジョブズも最初から「好きを仕事に」してたわけじゃない。

 

 

エレクトロニクス業界へ入ったのも「楽して儲ける」という広告を目にしたから。

 

 

このような事例は多い。ゴッホやココシャネル、ナポレオンも「好きを仕事に」してたら違う仕事をしていたかもしれない。成功者のアドバイスがあなたに合ってるとは限らない。

 

 

・仕事選びでやりがちなミスは大きく7つ




これらの行動は全て間違い。短期的に喜びはある。しかし長期的に人生の満足度には関係ない。

 

仕事選びにおける大罪

大罪1.好きを仕事にする

好きを仕事にしても幸福度は上がらない。

 

 

多くの職業研究によれば、自分の好きなことを仕事にしようがしまいが最終的な幸福度は変わらないというデータがある。

 

 

いかに好きな仕事でも現実には、経費精算、対人トラブル、クレーム処理など面倒な仕事がある。「好き」を求める気持ちが強いと、現実のギャップを感じて最終的に幸福度は下がる。

 

 

仕事は仕事と割り切る方がスキルも上がる。「好きを仕事に」でなく「やっていたら楽しくなった」が正しい。「情熱は何かをやってるうちに生まれる」と思えばイヤな作業もやれる。

大罪2.給料の多さで選ぶ

給料が多いか少ないかは、幸福度や仕事の満足度にはほぼ関係ない。

 

 

フロリダ大学のメタ分析では「給料が高くなれば満足度はほんの少し上がるが、現実的には意味がない」という結論になった。

 

 

良いパートナーとめぐりあう喜びや健康の改善による幸福度の上昇に比べると、お金から得られる幸福は低い。お金より、人間関係や健康の改善にリソースを注ぐのが効果的。

 

 

内閣府の調査によると年収300万~500万稼いでるなら、それ以上稼いでも満足度は上がりにくい。数%の幸福にこだわるなら、最低限の衣食住を満たす程度に働き、空き時間に趣味などで充実させるのもひとつの生き方。満足度・生活の質に関する調査

 

大罪3.業界や職種で選ぶ

伸びそうな業界を選んだり、興味や楽しそうで選ぶ考えは間違い。理由は2つ。

 

 

理由①専門家でも有望な業界の予測はできない。

どんな専門家も予想の精度はコイン投げと変わらない。3年先の未来もまともに予測できない。

 

理由②人間は自分の個人的な興味の変化も予測できない

ハーバード大学の研究でほぼ全ての人が自分の変化が予想できなかった。「将来は喫茶店をやりたい」と考えても10年後に同じ希望を持ってるかは予想不可能

 

 

世の中は予測できないペースで変わる。その状況であなたの好みも価値観も変わる。特定の業界や職種を選んでも、数年後に後悔する可能性は十分にある。想定しないことが起きると考えて計画をたてるべき。

 

大罪4.仕事の楽さで選ぶ

ストレスが体に悪いのは確実だが、「楽すぎる仕事」も幸福度を大きく下げてしまう。

 

 

3万人の公務員を対象にしたイギリスの研究によると地位のランクがもっとも低い人は、ランクが高くてより重大な仕事を行う人に比べ死亡率が2倍も高かった。

 

 

適度なストレスは「仕事の満足度を高める」「会社へのコミットメントを改善する」「離職率を低下させる」メリットがある。ほどほどのストレスなら、逆に幸福度が上がる。

 

 

体を鍛えるには筋トレやランニングで適切な負荷をかけなければいけない。私たちの幸福度も適切なストレスがなければ成長しない。


 

大罪5.直感で選ぶ

一部データでは直感の正確性は示されてる。しかし適職選びについてこれは間違い。

 

 

直感は3つの条件が満たされないといけない。

①ルールが決まってる
②何度も練習するチャンスがある
③フィードバックがすぐ得られる。

 

適職選びに正解のルートはなく、会社に入るのも一回勝負、正解か分かるには数ヶ月かかる。この悪条件では直感は正常に働かない。

 

 

論理的に考える人のほうが人生の満足度は高く、日常のストレスは低いという研究結果がある。合理的に考えるのが人生を成功に導くコツ。

 

大罪6.適性に合った仕事を求める

そもそも強みを活かせば仕事が上手くいくという考えは疑問符がつく。

 

 

仕事の満足度調査の結果


①強みと仕事の満足度に有意な関係はあるが、相関はとても小さい
②組織のなかに自分と同じ「強み」を持った同僚が少ないとき、満足度はあがる

 

 

要するに、周りに同じ強みを持つ人が多ければ市場価値は下がる。いなければ上がる。「強み」を活かす場合は周囲の人間との比較で決まる。

 

 

強みを知って活かすのがムダなわけではない。ただ、「適職探し」に役立つかどうかにおいて「強み」だけを頼りにするのは得策ではない。

 

仕事の幸福度を決める7つの徳目

あなたの仕事人生を幸せに導く要素は次のようなもの。
1.自由
2.達成
3.焦点
4.明確
5.多様
6.仲間
7.貢献

1自由

作業の内容をどれぐらい自分の意思で決められるか?は、満足度を大きく左右する。

 

 

数ある研究のなかで、自由度が高くなるほど満足度は上がって離職率は下がる。

 

 

企業に勤める場合、自由を切り売りしなければいけない場面はある。「労働時間はどこまで選べるか?」「仕事のペースはどこまで社員にゆだねられるか?」だけはチェックしておく。

 

 

自由は「あったらいいな」レベルではない。適職探しには「自分でどれだけコントロールできるか」で選ぶ。

 

2.達成

小さな達成が仕事のモチベーションを大きく左右する。

 

 

仕事のやる気を左右する要素のなかで、すば抜けて影響力が大きいのは「ものごとが前に進んでる」という感覚が研究結果としてある。

 

 

仕事に関係してればどんなものでも構わない。企画書に必要なデータが見つかった、バグが解消された、褒められた、など。

 

 

大事なポイントは2点


・仕事のフィードバックはどのように得られるか?
・成果とフィードバックは切り離されてないか?

お客様の目の前で料理ができる料理人のように、即座にフィードバックが得られる仕事が理想

 

3.焦点

「攻撃型」「防御型」自分がどちらの焦点に合ってるかが重要。

 

 

・攻撃型→目標を達成して得られる「利益」に焦点を当てるタイプ(競争など)
・防御型→責任感が強く、競争に負けないために働くタイプ(安全、安定など)

 

 

攻撃型に適した仕事
コンサルタント、アーティスト、テクノロジー系、メディア系、コピーライターなど。進歩や成長を実感しやすい仕事を探す

 

 

防御型に適した仕事
事務員、技術者、経理系、データアナリスト、弁護士など。安心感と安定感を実感しやすい仕事を探す

 

4.明確

ビジョン、評価軸、タスクが明確かが重要。

 

 

これらが明確でない企業では、社員の死亡率や精神病の発症率が上がると報告されている

 

 

会社での役割りがわからず、指示はダブルバインドで、ビジョンが感じられない。これらの状況が幸福度を下げている。

 

 

適職探しのポイント


・会社に明確なビジョンはあるか?それを実現するためどんなシステム化を行なってるか?
・人事評価はどうなってる?目に見える形で判断できる仕組みになってるか?

面接などでチェックしておく。

 

5.多様

作業の内容にバリエーションはあるか?

 

 

人間はどのような変化にもすぐに慣れてしまう性質がある。宝くじで1億当てても1年で慣れてしまう。

 

 

例えば販売員としてアパレル会社に入った際、企画会議も参加でき、デザイナーに要望を伝えられ、商品を売り広める段階まで関われれば「服を売ればいい」と言われるよりやる気がでる。

 

 

適職探しのポイント


・自分が持ついろんなスキルや能力を幅広く活かすことができる
・業務の内容がバラエティに富んでる

この条件を満たせば幸福度は上がる

 

6.仲間


給料の多さや仕事の楽しさなど関係なく、社内に友人がいるだけで人生は幸福になる。

 

 

友人が3人いれば仕事のモチベーションは700%上がる。という研究結果がある。

 

 

簡単に言い換えれば「困ったときに自分を助けてくれる同僚がいると、楽しく働ける可能性が大きく上がる」という意味になる。

 

 

企業訪問や面接の際に「自分に似た人がどれくらいいそうか?」外見やファッション、文化的な背景をチェックしておく。

 

7.貢献


どれだけ世の中の役に立つか?が重要。

 

 

最も満足度の高い仕事トップ5
1.聖職者
2.理学療法士
3.消防員
4.教育関係者
5.画家・彫刻家

 

 

満足度の高い仕事は「他人を気づかい、他人に新たな知見を与え、他人の人生を守る要素」を持っている

 

 

適職を探す際に、「自分の行為が他人の役に立った」事実が可視化されてる職業を選びましょう。

 

まとめ・感想


今まで良しとされてた仕事の選び方。それが実は「失敗する」という衝撃の事実でした。それによってほとんどの人が無計画のまま適職の幻を追いかけて苦しむ。

 

 

なのでこれからは「適切な選択肢をじっくり考えてあとは流れに身を任せる。」やみくもに考えるよりこの方が人生の後悔が減り、確実性のある幸せを手に入れられるでしょう。

 

 

この本には、より具体的な適職の選び方、判断テストが書かれてます。気になる人はぜひ手にとって実践し、確実性のある幸せを手に入れましょう。

 

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