努力してるのに結果が出ない・・・
自分はダメだと落ち込むことが多い・・・
周りの意見に流されて何が正解かわからない・・・
こんな悩みを解決できます。筆者はシドニー、アテネ、北京と3度のオリンピックに出場した為末大さん。陸上という厳しい世界で経験した理想と現実。そんな世界で経験して、得た思考が上記の悩み解決に役立ちます。
本書の内容
諦めることをポジティブに捉える。自分の勝てる分野を探して適切な努力をする。筆者の陸上選手としての経験から「理想と現実」をしっかりと捉えて、自分なりの生き方を見つけるといった内容です。
諦めるとは
諦めるとはネガティブなイメージではない。
諦めるとは明らめるということ。つまり「あきらかにする」「つまびらかにする」という意味。
自分の能力や才能、置かれた状況などをよく理解して、この瞬間にある自分の姿を悟ること。
諦めるということはそこで「終わる」とか「逃げる」ということではない
諦めたくないから諦めた
「目的」が大切。目的さえしっかりとしていれば手段は変更しても構わない。なので筆者は限界を感じていた100メートルを諦め400メートルハードルに転向した。
目的は「勝つことを諦めない」という一点だった。この場合「諦めた」でなく、勝てるフィールドを「選択」したという事
手段に固執するより、本来の目的をしっかりと理解しておけば「諦める」もポジティブな思考に変わる。
あくまで目的を達成することが大切。そのために勝てるフィールドを探す。そうすると「諦める」がポジティブな意味に変わる
今の人生の横に「別の人生」がある
懸命に頑張っている。しかし成功する確率がほとんど無い。だとしてもその横に走ってる人生に移ることができる。
俯瞰してみれば、同じゴールにつながる別のルートである可能性もある。
人には自分の歩いている道の横に並行して走っている人生が必ずある。例えばアスリート以外にビジネスパーソンなど。
別の人生を意識してるかどうかで、気の持ちようが変わる。選択肢も増えてくる。
夢が叶う人はごくひと握り
自分はどのくらいの確率で勝てる勝負をしてるのかを冷静に見なければならない。
オリンピックのメダリストを目指して、何万人ものアスリートが努力してる。それでも結果が出ないのが現実。
諦めなかった人のうち金メダルを取った人はいる。しかし諦めなくてメダルを取れなかった人はその数千倍いる。その数字を冷静に見なければならない。
この事実が重要。これを理解したうえでの努力と、ただがむしゃらに突き進む努力では、内容も結果も変わる。
どうにかなることをどうにかする
「どうしようもないことをどうにかする」から「どうにかしようがあることをどうにかする」という発想が大切。
努力でどうにもならないことは確実にある。陸上は身体能力がかなり影響する。成功するかは生まれたときに99%決まってしまう。
スポーツをやってると「天才」に出会う。がんばれば夢は叶うと思っていても、圧倒的な才能を前にすると自分の才能を呪うことがある。
筆者は現役最後の4年間。「老いてく体でどう走るか」を考えた。「今の自分に何ができるか」それを考えることで、自分ではどうしようもできない現象に苦しめられることから逃れられる。
まとめ・感想
「諦める」とはポジティブなこと。今の自分に何ができるか、どんな能力を持っているかを明らかにすること。なので悪いことではない。
理想と現実がわからず、執着してしまうと不幸になってしまうことがありますよね。ぼくも続けていることが正しいのか分からなくなったとき「もったいない」と、固執してしまいます。
しかしそれは手段であり、本来は目的を達成することが大切です。目的を見失わず、達成するために手段を変化させれば「諦めた」ことにはなりません。
自分にできることを明らかにする。勝てるフィールドを選択して「どうにかなること」のみを実行。それが成功の近道だと信じる。自信をもって「諦め」ましょう。
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